2023年12月5日(火)−12月10日(日)
※ この展覧会は終了しています。
街の中に空き地があると自然と目が向きます。
何かがそこにあったのだという今はなくなったものの存在と、何もなくなったその場所自体の存在のどちらをも感じさせるからかもしれません。
空き地に近寄ってみると、ぽかんとした空間が広がっています。
そこに風が通って草が揺れ、蝶がひらひらと訪れ、雨の染みた土に踏みしめた感触を思い起こします。また、建物やそこにあったもののカケラが落ちていて、ここにいた人の気配や時間に心が向けられたり、立ち止まっていた背中に当たる太陽の光の温度を感じたりと様々なものや出来事、関係で満ちていることに気付かされます。
役割を与えられていたということが解かれたその場所では、今自分がその場所にあるどんなものごとの何に目を向けたり、一緒に居たりするかがひらかれている安心感も覚えます。
川口、深川、前田は、それぞれに訪れる空き地のような時に、それぞれの立っている場所から見つけたものやことから作品を作ります。そこには、見つけたものとどんな風に一緒に居ようとしているのかも表れている様に感じます。
それぞれが見つけてあらわして、置いたものがきっかけとなり、色んなまなざしで空き地を巡るような機会となればと思います。
◆ 川口 洋子 Kawaguchi Yoko
家にいたり、旅行先だったり、買い物の帰り道だったり、親の故郷だったり、何気なくある時に、思いもよらない形であふれるばかりのものがずっとあり続けていることに驚くことがあります。それは、最近では空や光やお米の一粒一粒、その人らしい動きや布や糸や誰かが描いたオイルパステルの絵だったりします。そこにあるものを少しでも知るように、作品の中に少しでもあるように作りたいと思っています。見つけたものやことに合わせて色んな素材を使い、絵を中心に立体や映像、写真などを制作したり展示したりします。
1990年大阪府生まれ。2012年京都嵯峨芸術大学短期大学部専攻科美術専攻洋画コース卒業。2013年京都嵯峨芸術大学附属芸術文化研究所修了。近年の主な展覧会に「わからないことを知る」(個展、Oギャラリーeyes/大阪、2022)、「第49回現代美術-茨木2022」(公募部門、茨木市生涯学習センター/大阪)、「LA VOZ 28th EXHIBITION」(京都市美術館別館、2022)、「小さくて大きい 一つずつ」(個展、茨木市クリエイトセンター/大阪、2023)、「赤坂とその周辺展」(Oギャラリーeyes/大阪、2023)、「空のくりかえし」(個展、Oギャラリーeyes/大阪、2023)など。
◆ Webサイト https://www.yoko0kawaguchi.com/
◆ 深川 未貴 Fukagawa Miki
通勤途中に見つけたものや、日々のラクガキを使ってできたかたまりを、粘土で読み替えたり絵に描いたりしています。平面や半立体、ときに立体にしてみることで、有機物と無機物の中間の存在を見ようと試みています。例えると、となりのトトロの「まっくろくろすけ」と「ケサランパサラン」の中間の存在を作品で見ようとしています。
1996年福井県生まれ。2019年嵯峨美術短期大学部専攻科洋画コース卒業。2021年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。近年の主な展覧会に「みどりのトーダイ」(個展、GALLERY MoMo Roppongi / 東京、2023)、「カチュウ」 ( アートスペース嵯峨 / 京都、2023)など。
◆ Webサイト https://mikifukagawa.tumblr.com/
◆ 前田 真喜 Maeda Maki
形式的な認識の中にある見慣れたものを身近な素材で模ることで、それらが持つ意味や価値を崩し様々な物事をよりフラットな存在に戻していくように作っています。生活を繰り返していると必然的に選ばれたものたちの側の部分が溜まっていきます。役割を終えたそれらが雑然と統一感なく並び、かさばっていく様子を見ているともうひとつ別のところへ導かれるように感じます。昨年から続けているあらゆる消耗品の空き箱や芯材などをパターンにしてなぞる方法でかたちに起こしていきます。
1992年愛知県生まれ。2013年京都嵯峨芸術大学短期大学部美術分野美術学科現代アート領域卒業。主な展覧会に「ウォーホル美術」(KUNST ARZT/京都、2017)、「cf.PARK」(個展、N-MARK B1/愛知、2019)、「組み立て式」(KUNST ARZT/京都、2020)、「パタン パタン」(KUNST ARZT/京都、2022)など。
2023年11月24日(金)−11月26日(日)
※ この展覧会は終了しています。
クリエイティブチーム[HEYA]は、アートが人々の身近な存在になれるよう、様々な活動を行なっています。その活動の一環でもあるグループ展「My Suggestion, Your Opinion.」を 2023年11月24日(金) から 11月26日(日) の3日間に亘り、京都のギャラリー「アトリエみつしま Sawa-Tadori」にて開催いたします。
第二回目となる今展も、様々な方面で活躍するアーティスト16組を招き、素晴らしい作品たちで会場を彩ります。3日間と短い会期ではございますが、16組のアーティストが作り上げる空間を是非お楽しみくださいませ。
group exhibition
" My Suggestion, Your Opinion. vol.02 "
川瀨拓也、タニモト大作、出垣内愛、東條新、鳥尾佳佑、橋本昇弥(800クリエイターズ)、華、水野魔利枝、Chiaki Uehira、Daiki Morishita、en.、Keisuke N.Morimoto、Kiyotaka Konishi、manamu、TAKUMA HIROOKA、Takuya Atarashi
【音楽イベント】DUO フルートとファゴット
日時:2023年11月25日(土) 16:00から、参加費無料
演奏者:山内豊瑞(フルート)、中川日出鷹(ファゴット)
【ワークショップ】テクスチャーアート体験(講師:華)
お好きな色をメディウムに混ぜて、ペインティングナイフでのせていく誰でも簡単凸凹アート。
日時:会期中の3日間開催 / 11:00−16:00
所要時間:30分
体験料:2,500円(税込)
キャンバスサイズ:10cm(円形、正方形)
公式Webサイト:www.msyo.h-e-y-a.com
2023年11月2日(木)−11月19日(日)
※ この展覧会は終了しています。
展覧会「ファルマコン」は、キュレータ・大久保 美紀(任意団体 art-sensibilisation 代表)が日仏の作家とともに医療・エコロジーの領域における芸術的アプローチの模索に取り組んできた展覧会であり、2017年に第一回「ファルマコン:医療とエコロジーのアートのための芸術的感化」(京都・大阪)を開催して以来、コロナ禍も止むことなく開催を続け、今年で7回目となります。本展の出展作家であるフロリアン・ガデンと堀 園実は、このテーマについて一貫した取り組みを続けてきました。彼らはこれまで、絵画・彫刻・写真・インスタレーションという異なる表現に挑戦し、エコロジーの領域における芸術的なアプローチを模索しながら、自身の表現を磨いてきました。
「ファルマコン」(Pharmakon=φάρμακον, Greek)はギリシャ語で「毒」と「薬」を同時に意味する両義的な言葉です。プラトンは『パイドロス』という対話篇において、私たちの記憶を外部化し、大量の文字情報を正確に保持することを可能にする「書き言葉」が、実は身体技法としての生きた記憶の動態を喪失させると指摘しました。「ファルマコン」の両義的な性質は、フランスの哲学者ジャック・デリダやベルナール・スティグレールらによって現代的な文脈で再考されるようになります。
「ファルマコン」的な本質的両義性への不理解・不寛容は、現代社会における諸問題に現れています。たとえば、行き過ぎた健康志向や潔癖傾向、マイノリティに対する不理解、中庸を認めない二分法的議論の不毛さ、そして人間中心主義を脱することのないエコロジーの取り組み…。コロナ禍は、こうした問題をとりわけ顕在化したに過ぎず、私たちはずっと以前からこうした状況に取り巻かれていたと言えるでしょう。「ファルマコン」を再考すること、つまり、世界の両義的な性質を認めることは、私たちの思考を解放し、このような問題の打開へ私たちを導いてくれるに違いありません。
「生の祭壇」とは、あらゆる生命に捧げられる表現のことです。人間中心主義に基づき文明を築き上げてきた人類が、一つの「生」として自らを思考することができるなら、それは「ファルマコン」的ものを再生し、そのものアンビバレントである「生」を受け入れることによってこそ成し遂げられるでしょう。本展覧会が、そのための布石となるよう願っています。
大久保美紀(キュレータ)
「ファルマコンの再生 —生の祭壇—」公式Webサイト
http://mrexhibition.net/pharmakon/
【関連イベント①】オープニングパーティー
2023年11月4日(土) 16:00-19:00
出展作家在廊
【関連イベント②】特別レクチャー
2023年11月4日(土) 14:00-16:00
吉岡洋(講演)、大久保美紀(聞き手)
1987年パリ生まれ、ナント・サン=ナゼール高等美術学校(Ecole Supérieure des Beaux Arts de Nantes Métropole )修了、岐阜在住。2015年、「PARIS ARTISTES」入選(2015)。2017年よりファルマコン展に参加し、生命の二元性に焦点を当てた巨大なドローイング・デュオ、《バベルの塔的細胞》および《クローン》や、二元論的思考を乗り越え、生命の複雑なダイアローグに焦点を当てる《œ》を発表。フランス国立食品農業研究所所長フランシス・マルタン氏の協力を得て実現した《arbre-monde》(世界樹)では種間の複雑な関係性とエネルギーのサイクルを可視化する。2021年以降、ありふれた日常に現れる奇妙な風景を描く詩的なシリーズ《Visions lyriques》に取り組む。
〈受賞歴〉
1985年生まれ、沖縄県立芸術大学大学院修了、彫刻家。静岡県の高校で非常勤講師として芸術を教える。2016年、文化庁新進芸術家海外研修制度によって、フランス・パリで研修滞在。主な個展に、「なみうちぎわの協和音2018, 2019」(Emerging2018/トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京、2018)(めぐるりアート2019/静岡県立美術館、2019)、「Developing」(CCC、静岡、2021)、グループ展に「ファルマコン–医療とエコロジーのアートによる芸術的感化」(ターミナル京都、CAS、京都・大阪、2017)など。身近なものや風景の構成要素を型取り、脆い粘土に置き換え、彫刻として再現する。それらは現実の似姿でありながらある種のズレを表現し、その余白にあるものや歪みについて思索する。金属や漆喰、石膏など多様な素材を用いた表現に取り組む。
〈受賞歴〉
2023年11月5日(日)
※ このワークショップは終了しています。
見えていない「ミエル」ものをつくるノンビジュアルアーキテクト
見ているようで、見えていない。日々の生活の中で、
※「ミエル」= 視覚的には見えないけれども、
※このワークショップは、2023年11月22日(水)−11月30日(木)まで C.A.P. KOBE STUDIO Y3 にて開催される「建築のアルゴリズム展:不変と進化」にあわせて行われたものです。
〈ワークショップの内容〉
主催:Archi/Textura LAB.
※ この公演は終了しています。
川の流れと同じように、私たちは刻々と変化し、生まれ変わっているのだとすれば、ひとつ前のあなたはきえていて、今のあなたもやがてきえる。きえたものが撚(よ)り合って、あなたになる。あなたはきえてしまったものでできている。
ソノノチの最新作は、Robin Owings制作のインスタレーションとの共演。かつて織物工場だったこの場所から、無常の風景へ漕ぎ出すように。ランドスケープシアターに続く、新作パフォーマンス作品。
構成・演出:中谷和代
出演:藤原美保、芦谷康介、宇津木千穂、岸本昌也、筒井茄奈子
美術制作:Robin Owings
舞台監督:脇田友
演出部:neco
楽曲制作:瀬乃一郎
衣装:清川敦子
宣伝美術:ほっかいゆrゐこ
制作部:渡邉裕史、田中直樹、永澤萌絵
アーカイブ:柴田惇朗
協力:一般社団法人フリンジシアターアソシエーション、原泉アートプロジェクト、サファリ・P、スピカ、劇団三毛猫座、廃墟文藝部、日向花愛、森岡りえ子
主催・製作:ソノノチ / 合同会社 nochi
supported by KAIKA 芸術文化振興基金助成事業
〈プロフィール〉
◆ ソノノチ
旅するパフォーミング・アート グループ。近年はインスタレーションの手法を用い、屋外や空き家での上演を行ったり、絵画・音楽・建築など他分野のアーティストとのコラボレーションを行う。2020年より、全国各地の風景を舞台機構としてとらえ、遠景から眺めるように鑑賞する「ランドスケープシアター (風景演劇)」を発表。静岡 / 原泉アートデイズ!(2020−2022年)、愛媛 / とうおんアートヴィレッジフェスティバル (2021年) などに招聘される。
◆ Robin Owings
1991年米国アラバマ州出身。幼少期に合気道を始める。大学で人間生態学、植物学、美術を専攻。絵画・音楽・インスタレーション・パフォーマンス等様々な芸術作品を制作。2015年に来日。合気道を続け、自然とアートを子ども達と体験することに力を入れている。原泉アートデイズ!(2020−2022年) にアーティストとして参加。
2023年5月3日(水)−7日(日)
※ この展覧会は終了しています。
この度、山本達郎 画業におきまして60年となりました。
10号から150号までの作品を御覧頂きたくご案内申し上げます。
天空から舞い降りたタツローの世界をお楽しみください。
◆ 山本 達郎 Yamamoto Tatsuro
1948年 京都市生まれ
1972年 大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業
同年 第40回独立展初出品(以後毎回)(東京都立美術館)
1973年 独立選抜展出品(東京都立美術館)
1979年 第22回安井賞展出品(西武美術館/東京、その他)
1980年 樹至展出品(サエグサ画廊/東京)
同年 第48回独立展 高畠賞受賞
1981年 第24回安井賞展出品
同年 第5回日伯現代美術展 日伯賞受賞 (東京セントラル美術館)
同年 第49回独立展 海老原賞受賞
1982年 第6回具象現代展出品('83)(松坂屋/東京、その他)
同年 青洋会出品(〜'84)(横浜高島屋/横浜)
1984年 第1回日本青年画家展出品(〜'88)(日本橋三越/東京、その他)
1985年 第28回安井賞展出品 入選
同年 天展 大賞受賞(天理市/奈良)
1986年 京都市芸術新人賞受賞(京都市)
同年 京の四季展出品(高島屋、大丸/東京、京都)
1987年 第8回日伯現代美術展 銀賞受賞(東京セントラル美術館、その他)
1988年 日仏現代美術展出品(パリ、グランパレ美術館、東京都立美術館)
1989年 上野の森美術館絵画大賞展 佳作賞受賞(上野の森美術館/東京)作品ニッポン放送蔵
同年 現代京都の美術・工芸展出品(京都文化博物館)
同年 第57回独立展 奨励賞受賞
同年 東京セントラル美術館油絵大賞展 招待出品
1990年 第58回独立展 独立賞受賞
1991年 第59回独立展 独立賞受賞
1992年 両洋の眼・現代の絵画出品(東京三越本店/東京、その他)
同年 前田寛治大賞展出品(高島屋/東京、倉吉博物館)
同年 第60回独立展 会員となる。
1994年 平安遷都1200年記念美術選抜展出品(京都市美術館)
同年 現代絵画の断層〜'94洋画Kyoto展出品(京都文化博物館)
1996年 —21世紀の日本洋画を担う—現代の精鋭作家たち展出品(松坂屋/名古屋、東郷青児美術館/東京)
2003年 85人の視点 京都 洋画の現代(京都文化博物館)
2005年 京展審査員(京都市美術館)
2007年 京都アートフェア(京都高島屋)
同年 私のありか展(ナンバパークスホール 大阪芸大主催)
同年 6人の絵画展(ギャラリーヒルゲート/京都)
2008年 京都アートフェア(みやこめっせ/京都)
2023年4月15日(土)
※ この公演は終了しています。
当日は、デュオ演目が2つあって、これは、上田さんと菊池さんにわたしが振付したものと、上田さんとわたしに菊池さんが振付したものになります。ほかに、出たとこ勝負でその場で振付していく様子を見せることも、演目にしようかなと。振付をするとき、ダンサーと振付者の間では何が交わされていたんだっけか、そういうことを一緒に考えて、わたしたちも掴み直したいなと思ったんです。〈「振付」を問う〉と言ったらそうなのですが、大きいこと言うと着地で怪我するかもしれませんし。
振付 / 出演 大谷悠、菊池航
出演 上田愛華
宣伝美術 浅見旬
企画 Space bubu
2023年3月30日(木)−4月2日(日)
※ このイベントは終了しています。
子どもたちのパワーあふれる作品が勢揃い。
パソコンでデザインしたり、木版画に挑戦したり、不思議な生き物の絵と工作などなど…etc。
日々の想いもギュッと詰まってます。